自分で描いたとか、適した角度の写真を切り抜いたとか、
3DCGでレンダリングしたとかで作ったオブジェクト用の画像を、p画像とa画像に分ける方法について。
(オブジェクトに必要なもう1種類の画像、z画像については別のページで)
あとはp画像とa画像に分離して減色するだけ!というところから、説明していきます。
136×384pxの32bit PNGファイルを画像編集ツールで開いたところ(上半分省略)。
以下記事中でこの画像のことを「元画像」と呼んで進めます。
使うツールはGimp。自分が試した中では、アルファチャンネルを取り出すのは一番これが簡単だった。
日本語のガイドはこちら。GIMP2を使おう
2.8.16を使っています。(シングルウィンドウモードで解説を進めます。メニューのウィンドウ→シングルウィンドウモードで切り替え)
Gimpで元画像を開いたら、チャンネルダイアログからアルファチャンネルを取り出してBMP保存。a画像完成!
…という手順を説明していきます。
ウィンドウ
→ドッキング可能なダイアログ
→チャンネル
を選んで窓を出す(ダイアログ)タブの追加
→チャンネル
ファイル
→名前を付けてエクスポート
→任意の名称で拡張子を.bmp
にしてエクスポート
をクリック。エクスポート
をクリック。アルファチャンネル画像が保存されます。これでa画像完成。次はp画像ー
ここで作るのはシムピ上に表示される色付きのp画像なのですが、
その前に、画像データについての話をしてから、実際の作業手順に入ります。
次の「画像の透過について」は、読まずに先に進んでもらってもかまいません。
どうなってるかは飛ばしても、シムピ用の画像はできるので大丈夫。
画像に透過情報を持たせる方式には種類があったよ、というお話。
普段よく見る範囲だと、アルファチャンネルは画像の透過情報として使われています。
画像に透過情報を持たせる場合、持たせ方は2つあるらしい。
こういうのを明示的に扱うのは動画編集で特殊効果を行う場合らしい。
(最近まで全然知らなかったので、「らしい」ばっかりだよ!)
画像編集でもここらへんの形式の違いで、都合のよくない事がおこる場合もあるようなのだけど、
こういったデータ形式の話をする前に具体的な対処法がみつかるので、
やっぱり特に意識する機会はないかもしれないとおもいました…。
ここで話をシムピオブジェクトのp画像に戻すと、
画像編集ソフトで透過のある画像を作ると、大体プリマルチプライな状態になってることが多いっぽい。
シムピで使う場合は、画像を上の話のストレートの状態にもっていかないと綺麗に表示されないかもしれなくて、なんとかする必要が出てきたりします。
シムピのデータセットの状況によっては、グラフィックオプションに、アンチエイリアスをOFFにできる項目がある場合があります。OFFにした時に、オブジェクトの周囲が、プリマルチプライのようにフチの色が画像を作成した時の背景色と混ざっている状態で透過なしになると、白フチで囲まれたオブジェクトが出現したりします。
オブジェクト作成者としてこれは心が休まらない。初めて気が付いたときは変な汗が出そうになりました。
完全版にはこのオプションがあって、マジカルまで入った状態だと無くなっています。途中で廃止されたのかも。
脱線気味ですが、とにかくRGBチャンネルにアルファが乗算されてない状態のp画像を作ります。
では再びGimpで元画像を開きます。
ファジー選択ツール
または+色域を選択
で、完全に透明な部分を選択します。デフォルトオブジェクトの画像で言うと、黄色くする部分です。塗りつぶしツール
で選択範囲を黄色(R:255, G:255,B:0)に塗りつぶします。選択範囲
→選択範囲の解除
。レイヤー
→透明部分
→アルファチャンネルのしきい値
を選択。しきい値
スライダーを0に合わせてOK
をクリック。レイヤー
→透明部分
→アルファチャンネルの削除
を選択します。画像
→モード
→インデックス
で下のダイアログが出ます。変換
をクリック。最適パレットを生成
を選択し、最大色数
を256にディザリング
は元画像の色数によって結果の見た目が変わってくるので、いろいろ試して好みの物を選んでみてください。ディザリングしない
を選択すると粒状感が出なくていいかも)ファイル
→名前を付けてエクスポート
→拡張子を.bmp
にしてエクスポート
クリック。OK
をクリック。互換性のオプション
項目をクリックして開き、色空間の情報を書き込まない
にチェックを入れます。エクスポート
をクリック。名前を付けてエクスポート
してください。これでp画像も完成!
シムピのシム人は3Dモデルだけどオブジェクトは2D画像なので、手描きでも3Dレンダリング画像でもなんでも使えていろんな作り方ができて面白い。しかし作成中に様子を見て修正って作業は、あんまりない方が楽しいですよな。
と考えて、自分やってることを書いてみました。
長くなりそうで上の手順では書きませんでしたが、かわらしむの配布オブジェクトのp画像の減色はYukariのGUI版使ってます。かなりお勧めです(わからない設定項目もあるけど!)。
アルファチャンネルについては、こちらのサイトを参考にさせていただきました。
どうもありがとう!
ちなみに、Blenderの内蔵レンダーでストレートのアルファを保存するオプションは、v2.66で廃止されていました…。